ヨーガ・スートラ第2章40節|清浄による内外の変化

この記事の内容について

このブログでは、ヨーガ哲学の古典『ヨーガ・スートラ』を、一節ずつ丁寧に読み解きながら解説しています。
原典の考え方を大切にしつつ、現代の心のあり方や日常生活と照らし合わせ、その意味を考察しています。

ヨーガをポーズだけでなく、心の仕組みや生き方の智慧として理解することを目的に綴っています。
今回の記事も、その流れの中の一節についての考察です。

ヨーガ・スートラ第2章40節

『清浄の戒律を守れば、自己の肉体への嫌気が生じ、他人の肉体と接触しなくなる』

解説

第2章40節では、「清浄(シャウチャ)」を実践することによって得られる心身の変化について説かれています。

清浄とは、単に身体や身の回りを清潔に保つことだけではなく、心の中にある不必要な思いや感情、執着などを整えていくことも含まれています。外側と内側の両方を丁寧に整えていくことで、次第に自分の身体や感覚に対する過度なとらわれが薄れていくとされています。

心身が清らかな状態へと近づくにつれて、私たちは自分自身を必要以上に飾ったり、他者と比較したりする意識からも少しずつ離れていきます。そうした変化は、外側の美しさや快適さを求め続けるのではなく、本来の落ち着きや静けさへと心を向けていく土台となります。

清浄の実践は、自分自身をより深く理解し、心の安定へと向かうための大切な基盤であるといえるでしょう。

現代視点での解釈

第2章40節を現代の私たちの生活にあてはめて考えると、「身の回りや心の中を整えることで、余計な執着や比較から少しずつ自由になっていく状態」ともいえます。

たとえば、部屋が散らかっているとなんとなく落ち着かず、気づけばスマホを触ったり、集中できなかったりすることがありますよね。逆に、部屋を整えたり、デスクの上を片付けたりすると、それだけで気持ちがスッと落ち着き、やるべきことに集中しやすくなることがあります。

同じように、心の中も情報や不安、他人との比較などでいっぱいになっていると、「もっとこうならなきゃ」「あの人みたいにならなきゃ」と、自分自身に対して過剰な期待や評価をしてしまいがちです。しかし、日々の中で呼吸を整えたり、静かな時間を持つことで、心の中の不要なものが少しずつ整理されていくと、必要以上に自分を飾ったり、他人と比べたりする意識が自然と和らいでいきます。

外側と内側の両方を整えていくことで、本来の落ち着いた自分の状態に戻りやすくなる。清浄の実践は、そのための土台づくりともいえるのかもしれません。

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