三昧を非常に強く望む者達には三昧はすぐ間近にあると説かれています。
三昧(サマーディ)へと近づいていく歩みの速さは、人それぞれ異なります。ここで伝えられているのは、とてもシンプルなことです。
それは、どれだけ真剣に、どれだけ深く求めているかによって、心が静けさへ向かうスピードは変わる ということ。
学びや実践に対する向き合い方が、
「少し気になる」くらいの人と、
「本気で変わりたい」「本質を知りたい」と
心から願っている人とでは、どうしても進み方に
違いが出てきます。
ヨーガの道も同じで、ゆるやかに近づいていく人もいれば、強い願いと集中力によって、一気に深まっていく人もいます。
この違いは、優劣ではなく、心の向きの違いが、そのまま歩みの速度になる というだけのことなのだと思います。
心をひとつに集中し、自分が本当にやりたいこと、成し遂げたいことの優先順位を明確にし、その中で一番大切だと決めたことに、時間とエネルギーを惜しみなく注いでいく。
その姿勢があってこそ、瞑想は形だけのものではなく、人生そのものを整えていく実践になっていくのだと感じます。
ヨーガの練習や瞑想も、気が向いたときに少し行うものではなく、毎日の生活の中に無理なく組み込み、ある一定の時間、途切れなく、繰り返し集中して練習していくことが大切です。
そうした積み重ねの中で、私たちは少しずつサマーディ(深い瞑想の状態)へと近づいていきます。
無理に急ぐ必要はありませんが「本当に変わりたい」「本当に知りたい」という気持ちが深まるほど、呼吸への集中も、心の静まり方も、自然と変わっていきます。
サマーディは、特別な人だけに突然訪れるものではなく、日常の中で心を整え、集中を重ねていく先に、静かにひらかれていくものなのだと感じます。
次回はその三昧を望む強さについて解説していきます!
