【yoga】〜考えの種類〜

ヨーガでは”考え(ヴルッティ)”は5種類あり大きく2つに分かれます。
それは煩悩性のもの(苦になる考え:クリシュタ)と非煩悩性のもの(苦にならない考え:アクリシュタ)といいます。

煩悩性のもの(苦になる考え:クリシュタ)
とは混乱、惑い、迷い、悩み、恐れ、嫉妬し、憎む、執着などの考え方です

非煩悩性のもの(苦にならない考え:アクリシュタ)
とは、正しい理解や智慧、どんな出来事の中にも心の静けさを保っている考え方

またこれらの”考え”である心素の働きは5種類に分けられます。

プラマーナ(正しい知識、知覚、認識)
→事実に基づいた正確な理解
→アクリシュタ

ヴィパルヤヤ(誤った知識、間違い)
→現実とは違う誤解や錯覚
→クリシュタ

ヴィカルパ(想像、迷い、妄想、不確かな情報に迷う)
→実体のない空想、推測、イメージ
→クリシュタ

ニッドラー(睡眠、眠り)
→眠りも心の働きの一つ
→考えの機能が動いていない状態を表す
→アクリシュタ

・スムルティ(記憶)
→過去の経験の蓄積
→アクリシュタ


現代ではポジティブな考え方とかネガティブな考え方などと
言葉にすることをよく聞きますがヨーガの聖典では

苦悩になる考えと苦悩にならない考えという表現で
それを細分化していて面白い

プラマーナは現代に例えると、目の前に自転車に乗っている人がいたら
「自転車に乗っている人がいるな」とありのままのことを認識、理解する

ヴィパリヤヤは例えば、挨拶をしない人がいたら「あの人は私のことが嫌いなんだわ。昨日何かしたかな。」
と自分なりの理解で勘違いしたり、キラキラしたSNSをみて「みんな幸せそう。私はなんで惨めなんだろう」などと誤解や錯覚をする

ヴィカルパは例えば、何か人前で話す時に「もし失敗したらどうしよう」「上手くいくはずがない」などと未来への不安や間違った想像を膨らませてしまう

ニッドラーは上手く働けば、目覚めたまま静まるヨーガでの良い状態になるが、上手く働かないと無意識のままダラダラ過ごし怠惰な人生になってしまう

スムルティは上手く働けば、成功体験や智慧を生かすことができる。上手く働かないと、過去の悪いことを思い出し、今ここに集中し、今を生きることが難しくなる
瞑想は記憶の中に溺れず、今ここに戻る練習でもある

もう少しこの5種類の考えを細かく紐解いていこうと思います


おもしろい!

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