【yoga】〜熱望の強弱〜

今回の節では、行者の持つ熱望が弱いか、中程度か、強いかにより、無想三昧への間近さに差があると説かれています。つまり、サマーディへ近づいていく速さは、その人の中にある「求める想いの強さ」によって変わっていく、ということです。

同じようにヨーガを学び、瞑想をしていても、
「少し変われたらいいな」という気持ちで取り組む人と、
「本気で自分を変えたい」「本質を知りたい」と心から願っている人とでは、
心の向きも、集中の深さも、自然と違ってきます。

そして、その“熱望の強さ”にも、弱いもの、中くらいのもの、とても強いものという段階があり、その度合いによって、心が静けさへと向かうスピードにも差が生まれるのだと伝えられています。

けれどこれは、誰かと比べて「自分は遅い」「あの人は早い」と評価するための教えではありません。今の自分は、どれくらいの想いでこの道と向き合っているのか。そこにそっと気づき、自分の今の状態をそのまま受け入れながら進んでいくことが大切なのだと思います。

心の奥に「本当に変わりたい」「もっと深く知りたい」という想いが芽生えてきたなら、その気持ちを大切にしてあげることで、実践の質は自然と変わっていきます。集中の深さも、気づきの鋭さも、静けさの感じ方も、少しずつ変化していくはずです。

この教えは、サマーディとは誰かと競ってたどり着くものではなく、自分の内側にある“求める力”の育ちに応じて、自然と深まっていくものである、ということを示している内容だと感じます。

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