パタンジャリさんはヴルッティ(考え)はプラマーヤ(知覚)、ヴィパルヤヤ(間違い)、ウィカルパ(想像)、ニッドラー(眠り)、スムルティ(記憶)の5種類あると説いていて、
今日はそのうちのヴィパルヤヤ(間違い)詳しく復習していきます!
ヴィパルヤヤ(誤った知識、間違い)
誤った知識とは、真実の有様とは一致しない錯誤も基づく知識である。ある物の本質を捉えずに決めつけた間違った結論が原因となる。
本来は何の害もない単純なことでも、
「きっと〇〇に違いない」「どうしよう、〇〇のせいで前に進めない・・・」
といった過剰な想像や錯覚によって、自分の思い込みを真実だと信じ込み、一人で悩んでしまうことがあります。
つまり、現実をありのままに見ることができず、
自分の解釈を“真実”だと錯覚してしまう状態です。
ヨーガ・スートラでは、このような心のあり方が苦悩の原因になると説かれています。
自分だけの主観で判断し、間違った結論を信じてしまうと、心配や恐れ、不安といった感情が生じ、
さらには汗や震えなど、身体的な反応まで現れることもあります。
前回の「正しい知識」で学んだように、
私たちは五感を通して現実を確かめ、
冷静に正しい推測を立てることが大切です。
日常で感じる多くの苦しみは、実は“主観的な思い込み”によるものです。
実体のない過去の後悔や未来への不安、
他人の評価や批判を恐れる想像によって、
私たちは自分で狭く不自由な世界をつくり出しています。
まずは真実を知り、本質を見ること。
それが、心の苦しみから解放される第一歩なのです。
たとえば、
体に少し不調を感じただけで
「私は絶対に病気だ」と思い込み、
ネット検索を繰り返しては情報を信じ込み、
病院に行く前から心身ともに疲れてしまう。
SNSの「いいね」の数が少ないだけで
「私は価値のない人間だ」「きっと嫌われているのかも」と決めつけてしまったり、誰にも直接言われていないのに、自分を低く評価してしまう。
実際にお金の管理をしていないのに
「将来、貧乏になって生きていけないかもしれない」と急に不安に襲われるなどです。
正直、「こんなヴィパリヤヤ(誤った思い込み)をせずに生きている人なんているのかな?」と思うほど、このような誤った認識は誰の中にも自然に起こっているのだと思います。
でも、こうしたヴリッティ(心の動き)が“悪い”というわけではなく大切なのは、
「今の自分、ちょっとヴィパリヤヤ寄りかも」
と気づき、自分を少し客観的に見つめること。
その“気づき”があるだけで、日々の小さな苦しみから、少しずつ解放されていけるのだと思います。
次回はウィカルパ(想像)を深掘りしていきます!
